ごあいさつ

   「つなぐ誇り 輝く未来」~100年分の伝統と希望を胸に~

 

 本校は、大正8年(1919年)に地域からの「女子に対する高等教育を」との熱望に応え、遠田郡立涌谷実科高等女学校として誕生しました。2年後の大正14年に県立に移管され宮城県涌谷高等女学校と名称を変え、戦後、昭和23年の学制改革により現在の宮城県涌谷高等学校に移行しました。昭和25年には男子第一期生の入学が実現し、生徒急増期を迎えた昭和48年には現在の地に校舎を改築移転し現在に至っております。この間の卒業生は2万余名を越え、地域を担う優秀な人材を数多く輩出するとともに、県内はもとより日本全国そして世界を舞台に様々な方面で活躍されています。

 

 昭和51年(1976年)のモントリオールオリンピック・ハンドボール競技に本校卒業生の加藤美起子、穂積美保子の両選手が出場、昭和53年(1978年)には第1回全国高等学校ハンドボール選抜大会において全国制覇を成し遂げ、平成13年(2001年)に本県で開催された「新世紀みやぎ国体」では新体操部男子が5位に入賞しています。最近では、美術部や書道部が多くの賞を受賞し、茶華道部が花の甲子園で全国大会に出場するなど、文化部の活躍が特に目覚ましくなっています。このように、本校では、学業に精励することはもちろん、部活動をはじめとした諸活動にも熱心に取り組んできております。

 

 大正・昭和・平成・令和の四つの元号と共に歴史を刻み、令和元年には創立100周年という節目を迎え、今年で106年目を迎えます。「つなぐ誇り 輝く未来」~100年分の伝統と希望を胸に~をスローガンに教育課程の充実、教育施設・設備の充実を行ってきており、これからも引き継いで参ります。

 

 本校では、こうした誇り高き伝統に根ざしながら、輝かしい将来を築くべく、今年度は以下のことを重視して教育活動に取り組んでいきます。

 ① 体験活動を増やし、経験を積み重ねさせる

 ② 生徒が自ら考え判断する機会を増やし、主体性を育成する

 ③ 様々な意味で安心・安全な学習環境を保障し、学校への信頼感を高める

 ④ 校外の学習資源を活用し、生徒たちの世界観を広げさせる

 ⑤ 校内外の研修を活用し、職員のスキルアップを図る

 

 在校生の皆さんには、何事にも前向きに取り組み、成功も失敗も自己の糧としながら、人間的に大きく成長して欲しいと願っています。また、中学生の皆さんには、是非本校に入学していただき、先輩や先生方と一緒に涌谷高校の伝統を紡ぐとともに、輝かしい将来に向かって新たな歴史を刻んでいって欲しいと心から願っております。 

 

                                        令和7年4月 校長 千葉 秀知